http://www.servethehome.com/narrow-ilm-square-ilm-lga2011-heatsink-differences/
自作をやった人なら御存知かもしれないが、Intel な CPU をマザーボードのCPUソケットに固定するための部品を ILM (Independent Loading Mechanism) という。手元にあるマザーボードだと、以下の長方形の部分になる。レバーを上げてCPUをおいて、カバーを付けてレバーを下げると固定されるという具合だ。
今回自分が購入したマザーボードの CPUソケットは LGA 2011 である。LGA 2011 の ILM には二つの種類がある。Square ILM と Narrow ILM だ。
a) Square ILM
- サイズ 80x80mm の正方形
- コンシューマー向けのマザーボードのソケットのほとんどはこれ
b) Narrow ILM
- サイズ 56x94mm
- マザーボードに載せる機能が多いため、ヒートシンクの面積を制限する理由があるサーバ向けのマザーボードに採用例が多い
これらの何が違うかというと、ソケットの上に載せることになるヒートシンクのサイズである。ほとんどの人が自作に使うマザーボードについては、Square ILM が前提になっており、ヒートシンクもそれを前提にして LGA 2011 対応とのみ謳っている。これがフツーのヒートシンクである。
だが、今回自分が購入した GIGABYTE GA-6PXSV4 については、Narrow ILM が採用されていたため、フツーのヒートシンクが付かなかった。。 Katana4 というクーラーを買っていたのだが、これも Square ILM を前提にしていたのである。
Narrow ILM はこのような性格から情報が少ない上、国内で Narrow ILM 対応と謳って売っているヒートシンクも少ない傾向にある。オリオで売っている Noctua のやつ くらいだろうか。また、機能を詰め込んだマザーボードに採用されているため、推奨するヒートシンクの面積すら指定されているマザーボードだとますます適合品が少なくなる傾向にある。
自分が買った Gigabyte GA-6PXSV4 だと、「Recommended cooling device dimension: 70x106mm」となっていた ため 泣く泣くそれに適合する Dynatron のヒートシンク を発注するハメになった。
まとめ
・ Supermicro とかのサーバ向けマザーボードでは、ILM のサイズに注意
・ ILM に適合するヒートシンクを発注しよう! 但しコンシューマー向けマザーボードでは気にする必要はない。
・ 参考文献
- Narrow ILM v. Square ILM – LGA2011 Heatsink Differences
- Xeon E5-1600/2600/4600 v1 and v2 Thermal / Mechanical Design Guide(PDF)